壁材いろいろ

ここには、現在使用されている壁材の代表的な5つを挙げてみました。材料そのものが持っている質感や特質はそれぞれいい味を出しています。

土もの

漆喰

土は、最もみじかに存在する自然素材と言って良いでしょう。乾燥するとかたくなる粘土に壁により砂や、わらすさ、等を加えたりします。左官の基本の材料と言えるでしょう。それぞれの土地によって土の色も様々で、白、黄、青、赤、黒と驚くばかりです。丁寧な仕事をした土壁は、とても優美な表情を見せます。機能面でみても高い調湿作用があり、健康壁と言えるでしょう。古い土壁は剥がして又、新しい土を加えながら練り直すことで、再度利用可能なのです。こういう意味においても、もしかしたら21世紀型の材料なのかもしれません。

漆喰とは、消石灰(グランドに線を引く白い粉も石灰)に、麻スサ、海藻を煮てこした糊を混ぜて練った物です。よく、社寺建築や、昔ながらの民家に見られる白い壁がそれです。漆喰の白はとても綺麗で、奥行きが感じられます。蔵のようにトロトロと光るには、何度も何度も力を込めて鏝で押さえ込んでいきます。それにより固く緻密な表面になり外部でも使用可能となるのです。この「堅押え」の他にも、仕上げ方法としては、色土をまぜて「色漆喰」としたり、「パラリ仕上げ」というとても柔らかい表情を出す工法もあります。その他、鏝により多彩な表現が可能です。調湿、消臭等に優れていて、とても優秀な材料と言えます。

既調合漆喰

天然の色土

珪藻土・火山灰

セメントモルタル

珪藻とは、植物性プランクトン等に死骸が、海底や湖底に堆積して出来た地層が隆起したところから採れる土です。珪藻土、火山灰とも多孔質で調湿、耐火、遮音、消臭等の効果が期待できます。しかし粘土のように自力で固まらない性質なので、壁材として使用するためには、固結材の混入が必要です、固結材は粘土、石灰、セメント、合成樹脂等様々あります。自社で調合するのと違い、メーカーが出している既調合材では、固結材の種類や、珪藻土の配合率も数%から数10%と性能にもかなりの差があると考えられます。用途によって使いわける事が必要だとおもいます。

セメントは、粘土、酸化鉄を含む鉱物、石灰石等を混ぜて高温で焼き、石膏を加えたものです。水と反応することによって硬化し、その強度は建物の構造材として利用されるほど高いです。壁や、床、外構と幅広い用途に使用されています。防火性、耐水性に優れていて、一般住宅の外壁にも多用されています。もちろん、いろんなテクスチャーを出せますし、精製した白セメントを使っても面白いです。昔ながらの洗い出し工法にもセメントモルタルは必要で、いろんな表情を見せてくれます。

セメント

天然の珪藻土

石膏系

石膏を高温で加熱し、左官材として塗りやすいように添加物を混ぜたものがよく使われます。石膏も、水硬性で2〜3時間で硬化します。乾燥してもほとんど材料の縮みがなく、内装の下塗り材なんかに多用されています。水を含むと強度が落ちるので、屋内向きの材料です。ヨーロッパの教会や、明治期の洋館に、見事に装飾が施されていますが、あれらは、石膏でできているのです。